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2014年5月 7日 (水)

よいゴールデンウィークでした。

先月、裁判員裁判が終わってから、重い疲労感を引きずっていたが、ゴールデンウィークでようやく解放された。

肉体的、精神的疲れもさることながら、裁判員裁判はその直前から裁判中にかけて、他の業務はすべて一時棚上げにして、裁判員裁判に没頭するしかないのだが、終わった後で棚の上を片付けようと覗いてみると、正視できないような惨状であり、鉛のような重い気分になってしまう。

今回の裁判員裁判は地元デパートへの放火の事件だったが、幸いにも執行猶予の付いた判決をいただくことができた。裁判前一ヶ月を切ったころ、ようやく保釈が認められたことで、準備の手間を大幅に省いていただいた。

保釈が認められ、濃厚な精神科医療のあって、被告人の精神が安定し、自傷行為・自殺行為が無くなったことで、裁判員裁判らしい展開ができたように思う。

被告人が、悲しくなるほど善良すぎる性格の、若い女性(しかもとても美人であった。だからどうだということも全くないのだが・・・。アハハ。)であったことから、ついつい力が入りすぎた。

裁判員裁判には、裁判官裁判とは異なる長所があるのだが、裁判官・検察官・弁護人にすさまじい苦労を強いる手続きとなっている。「一定の重罪の事件については、事実に争いがない情状事件についても全件裁判員裁判でやろう」という今の枠組みはかなり無理があるようだ。

裁判員の方に「わかっていただけましたか・・・。」という視線を送ると、「ウンウン」とうなづいていただけることもあるし、クライマックスでは一緒に泣いてくださることもある。血が通った審理になっていると、やりがいを感じることも少なくない。




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