病院の待合室にて
○人間ドッグの検査結果で色々引っ掛かり、カミサンの厳命により、精密検査にきた。
○日頃は医療過誤訴訟なんぞやってる弁護士も、ここへ来るとさっぱり頼りない。
それにしても、病院というところは、人のプライドとかをズタズタにするから嫌いだ。先日の人間ドックの時も、待合室に直腸の触診
についての注意書が貼ってあるのをみて、脱走したくなった。
○私のお客様には、お医者さんも多く、お医者さんの離婚事件もけっこうな数扱ってきた。
お医者さんといえども、私の前に座って相談しているときは、クライアントであり、私も好きなことを言わせていただいている。当のお医者さんも、きっとプライドが傷つき、不安を感じているのだろう。ちょうど今の私のように。
お医者さんのクライアントは、ほとんどの方が、相談時間の終わりごろで、キッと医者の顔にもどり、私の問診を始められる。メタボのこと、糖尿病のことなど色々である。お医者さんの習い性か相談をしながらも私のことを視診されているのだろう。ひょっとしたら、傷ついたプライドのバランスをとろうとされている面もあるかもしれない。
○医者も弁護士も人の苦しみを扱うという点では似たところがある。私も弁護士を目指さなかったら、医者を志望していたと思う(なれたかどうかはわからないが・・・)。
元々文系の人間なのだが、生物学は大好きで、高校では生物部であった。医学についての興味は非常に強くて、お医者さんに対する尊敬も人一倍強いのだが、病院嫌い(あるいは病院恐怖症)だけはどうしようもない。
○お医者さんの患者さんに対する接し方次第で、患者さんの苦痛は相当違ったものになるはずである。弁護士も、もっともっと気をつけないといかんなあと考えさせられる。
○おっ、名前を呼ばれた・・・・。
○「何とかの疑い」という病名をいただき、いざ検査へ。
持病の糖尿は仕方ないが、58才の無理を重ねた体、やはりあちこちガタがきているらしい。
尿検査、血液検査(検査項目いっぱい)、心電図エコー、負荷心電図。
「死ぬまでは生きていたい」ので、ここはがまんの子でいよう。