倒産会社の連帯保証人
Q
私はある会社の保証人になっていました。現在その会社は経営不能の状態で社員もいません。
代表取締役と取締役だけです。現在負債額5億。会社所有の土地、建物は競売にかかり売却されています。最後の競売も4月頃にかけられるとのことです。
それで競売が終わり、負債の残債が残り銀行から保証人である私にも請求がきます。
弁護士に相談したところ、破産はしないといけないのか?と相談したところ破産はせずにそのまま月々払いますと言って破産はしない方法もあるといわれましたが、実際そんなことができるのでしょうか?銀行はそんな返済方法で納得するものなのでしょうか?
その会社の連帯保証人は3人です。私は現在住宅ローンはありますが持家です。
無知なもので困っております。教えて下さい。
A
1 大変なことになってますね。でもこんなことで簡単にへこたれないでください。
2 処方せんを書くために必要な情報量が圧倒的に足らないです。かといって、こんな誰が見ているかわからない掲示板に機微にわたる情報を不用意に書き込まない方がいいですよ。
判断に必要な情報としては以下のようなものがあります。
記
(1)当該会社の競売が終わった段階で、いくらの保証債務が残る見通しですか(負債総額ではなく質問者様にどれだけの保証債務が残るかという問題です。)。
(2)質問者様だけでなく他の連帯保証人の資産状態と会社との関係(代表者個人とかその親族とかか。)
(3)質問者様の年齢・職業や収入、財産の内容(他の負債の件数金額も)、特に現在家を叩き売った場合にいくらで売れそうな家か。住宅ローンの残額は。住宅ローンに保証人を付けているか。これを時価で買った上であなたに賃貸してくれるような方(親族等)はいないですか。
(4)自己破産を回避しなければならない特段の事情があるか。
(5)給与所得者再生や小規模再生は検討されたか。
3 弁護士に相談をされたようですが、その弁護士にはこの程度の情報はすべて提供された上でアドバイスを求められたですか。無料法律相談なんかじゃ全然だめですよ。最低上のような情報を集めたうえで、弁護士と詳細な再協議をされることをお勧めします。別の弁護士のセカンドオピニオンをお聞きになった方がいいかも知れません。
4 (質問者様の)破産はせずにそのまま月々払いますと言って破産はしない方法もあるといわれましたが、実際そんなことができるのでしょうか?
→ないことはありませんが、私はそんなことはまず勧めないなあ。いくら払えば終わりになるかという合意が文書で交わされないのにとりあえず払うということには絶対にならないように。給与所得者再生か小規模再生を考えた方がまだましかもしれませんね。
私の感覚では、質問者様を破産させて(保証人なので免責は問題ないはず。)、家は時価で親兄弟にでも住宅ローンを組ませて買い取らせ、その親兄弟から賃借して賃料で新住宅ローンの支払にあてさせる。旧住宅ローンが残っても、それは破産で処理するといったことをまず考えます。もっとも、情報が少ないのでこれで本当にいいかどうかは今は断言できません。
5 銀行はそんな返済方法で納得するものなのでしょうか?
→納得することもあればしないこともあるとしか言えません。 銀行は破産された場合との損得勘定をして意思決定するだけです。納得してもらえなければ破産法や民事再生法を使って進むだけのことです。
ではお大事に。
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