家庭裁判所不当審判 弁護士を信頼しても良いですか?
Q
夫からの精神的DVがひどい為、子供を連れて逃げました。夫は直ぐに子の引き渡しと監護者指定の審判を申し立てました。私は弁護士から家庭裁判所調査などについて十分なアドバイスを貰えず、心身ともに疲弊してしまいました。審判は「未成年者の監護者を申立人(夫)と定める。相手方(私)は申立人に未成年者を引き渡せ。」と不当なものでした。
私は直ぐにこの弁護士を解任し、別の弁護士に依頼して即時抗告を申し立てました。新しい弁護士は私の気持ちをわかってくれて、「大丈夫。絶対に勝てる。」と励ましてくれ、私が準備したもの(夫が職場でパワハラをして懲戒処分を受けたこと)を新しい証拠として出してくれました。私はようやく落ち着きを取り戻すと、弁護士から健康が回復したことを示すために就職するように言われ、直ぐにパートとして働き始めました。
しかし、新たに出した証拠は夫とは全く無関係だったことがわかり、私に妄想癖があると思われてしまいました。さらに、毎日の家事、育児、仕事とストレスがたまり、心療内科で安定剤を処方してもらいながら仕事を続けています。弁護士は「今仕事を辞めると不利になる。裁判に勝てば、仕事を辞めても良い。」と言っています。裁判はまだまだ続きそうだし、私は何があっても子どもを手放したくないし、仕事はつらいし・・・・・ この弁護士を信頼しても良いのでしょうか?
A
○家庭裁判所は、
1 母性優先の原則(幼い子の場合は母親が優先されます)
2 継続性の原則(ある程度継続した養育環境はできるだけ変えないようにします)
ということは頭に置きながら、基本的には「父母のどちらに育てられるのが子の福祉に有利か。」ということを見ています。
1と2が質問者様に味方する事件で、質問者様が敗訴されたことは、どこに原因があったのでしょうか。
○「不当審判」というだけでは何もわかりませんし、対処の方法は見いだせません。その審判は、どういう点に着目し、父に養育させるのが子の福祉に適うと判断したのかを冷静に分析し、その判断の誤りを具体的に指摘しなければなりません。
また、審判書はもちろん大切ですが、1審の調査官意見をしっかり吟味してみる必要があります。
○質問文から分かる要因を抽出すると、
(1)「夫からの精神的DV」
→肉体的DVはなさそうだなということしかわかりません。「精神的DV」「言葉の暴力」「モラハラ」なんて言葉を多用される女性が多くなりました。こんな無限定な言葉(無内容とまでいうと言いすぎですが、「なんとか症候群」という程度のあいまいな用語なので、回答者はできるだけ避けるようにしています。)を使うことで何かがはっきりした(裁判所でも支持してもらえる)という錯覚にとらわれるのは危険です。
(2)妻が「子供を連れて逃げた」
→未成年者誘拐罪の構成要件に該当します。欧米だと逮捕されかねません。日本では今のところ処罰はされませんが、ハーグ条約の影響も今後出てくるかもしれません。
(3)妻が「精神的に病んでいた」「仕事をしていなかった」
→妻の精神的な健全性は重要な要素です。子の福祉という観点では、経済的にもとても不利だったのかも。
○弁護士が、「弁護士から健康が回復したことを示すために就職するように」アドバイスをする必要を感じた。
→しかし、妻は働くようになったが、「毎日の家事、育児、仕事とストレスがたまり、心療内科で安定剤を処方してもらいながら仕事を続け」る状態になっている。つまりは事態は改善していない。
→無理があったか。生活保護下で治療に専念させた方がよかったか。
○最近、子を連れて逃げた母親が子の引き渡し命令を受け、強制執行を受けた例を聞いたことがあります。家裁の考え方が変わりつつあるのかもしれません。
○「抗告審で不正な証拠を出してしまった」
→これはとてもとても困った事態です。非常にまずいです。
○この弁護士を信頼しても良いのでしょうか?
→弁護士のアドバイスについては特に問題があるようには感じません。むしろ、不正な証拠を使わされたことで、弁護士側もがっかりしているはずですよ。
抗告審でも良い結果が得られなかった場合に、その後に起こる悲劇的な事態に質問者様が対処されるには、現在の弁護士のアドバイスが不可欠と思われます。人間関係を大切になさってください。
○ではお大事に。
【補足】
子供を連れて逃げたことは、最初の弁護士のアドバイスによるものです。「子供が幼いうちは母親のほうが有利だ。親権を取るためには子供を連れて家を出ろ。」と言って数日間この弁護士の親族が経営する施設にかくまってもらいました。「ハーグ条約」のことなど全く説明はありませんでした。
証拠については夫の職場でパワハラがあったとの噂を聞き、ネットで検索しました。名前は出ていませんでしたが、あの傲慢な夫の仕業に違いないと思い弁護士にデータを渡しました。弁護士は、内容について確認しないのでしょうか?依頼者に不利なものは出さないようにすべきではないのでしょうか?
審判では、私の体調がすぐれないことも、一つの原因と有りました。しかし夫の精神的DVと、裁判のストレスから体調不良になったのですからそれを理由に「父に養育させるのが子の福祉に適う」と言うのは不当だと思います。ですから「健康が回復したことを示すために就職」と言うのも素直には頷けません。子供を手放さないためには、仕事を続けたほうが良いでしょうか?
安定剤は同居中から服用していました。今は安定剤が無いと眠れません。
【補足を読んで】
○子供を連れて逃げたことは、最初の弁護士のアドバイスによるものです。「子供が幼いうちは母親のほうが有利だ。親権を取るためには子供を連れて家を出ろ。」と言って・・・・
→そのアドバイス自体は完全に正しいです。
女性の中には、夫が子煩悩だと考える場合は、取り敢えず子供を置いて単身で家出をし、アパートを探し、何ヵ月かのパート収入を手にし、子育てをする自信が出来てから「夫のもとに子供を拐いに行く」方がいらっしゃいます。しかし、これはとても危険です。「体を痛めて子を産んだ母親とおっぱいが恋しい乳幼児」を「生木を裂くように」引き離すのは残酷という考えから、母性優先の原則は出て来ているものですから、子供を置いてでると、「あなたは子供を捨てることができたんだよね。」という厳しい視線を向けられることになりかねません。取り敢えず子供を連れて出ると同時に「監護者の指定」とか「婚姻費用請求」をし、父親と子との面会交流のルールを家裁で決めてもらう等のアクションを起こせば、未成年者誘拐などと言われることはないでしょう。
○「ハーグ条約」のことなど全く説明はありませんでした。
→ハーグ条約というのは渉外離婚の場合にだけ適用されるものですから、夫婦共に日本国籍と思われる質問者様に関してこれを持ち出して説明する必要はないです。
回答者がハーグ条約について触れたのは、この条約が質問者様に適用される可能性があると言っているのではないのです。離婚時の子の親権や面接交流についての日本の法律(裁判所)の考え方は古い時代にその当時の外国の思想を受けついで以降、我が国が独自に発展させたものなのですが、その後に大きく変化した諸外国の考え方とはすっかりかけ離れたものになってしまっているのです。
渉外離婚の場合だけに関するとはいえ、全く思想が異なるハーグ条約を受け入れたことにより、異文化の基準が併存することになり、このことによって日本の法律や裁判所の考え方は大きな変化を受けざるをえないと考えているからです。母親が、母親というだけで以前のように圧倒的に優遇されることは次第になくなっていくかもしれませんね。しかし、現時点でも、日本の家裁は、乳幼児の場合は母性優先なんだろうと思います。
○証拠については夫の職場でパワハラがあったとの噂を聞き、ネットで検索しました。名前は出ていませんでしたが、あの傲慢な夫の仕業に違いないと思い弁護士にデータを渡しました。弁護士は、内容について確認しないのでしょうか?依頼者に不利なものは出さないようにすべきではないのでしょうか?
→これはずいぶん無理な言い分ですよ。当該弁護士は質問者様の「この記事は夫のことに違いないです」という質問者様の説明を信じ、「質問者様の劣勢を挽回するにはリスクはあってもこの証拠を使った方がよい」と判断して使っているはずです。
○審判では、私の体調がすぐれないことも、一つの原因と有りました しかし夫の精神的DVと、裁判のストレスから体調不良になったのですからそれを理由に「父に養育させるのが子の福祉に適う」と言うのは不当だと思います。
→裁判所は、「現に体調不良な質問者様が、はたして子の監護者として適任か」という視点しかないと思います。したがって、対策としては、健康状態といっても監護者の任務に支障になる程度ではないというしかないと思います。医師に「現在の病状は子の監護をする上で大きな支障にはならない」という診断書を書いてもらう方法もあったかとは思いますが、「働けるくらいに健康が回復しています」ということを示すのも一法ではあったろうと思います。
○子供を手放さないためには、仕事を続けたほうが良いでしょうか? 安定剤は同居中から服用していました。今は安定剤が無いと眠れません。
→「子供を手放さないためには、仕事を続けたほうが良い」かというと、いいに決まっています。しかし、それは「仕事を続けることができるならば」ということが前提になります。
「今は安定剤が無いと眠れません。」とまで言われると、無理はしないでというしかないのです。無理に働いてもらって、症状が増悪するようでは本末転倒です。当該弁護士さんも悩ましいことになっていると思います。
○当該弁護士さんのアドバイスには問題はないように思います。関係を壊さない方が賢明なように思いました。
○ではお大事に。
【お礼】
回答ありがとうございました。家事、育児、仕事のストレスに加え裁判に対する不安からお礼が遅くなってしまいました。
「面会交流では子どもが夫と楽しそうに遊ぶ」等、私はこんなに苦労しているのに屈辱的です。
人権派弁護士を謳い、「子供を連れて逃げろ」と言っておきながら家裁調査に対するアドバイスをくれなかった最初の弁護士、次は、就職、面会交流を強要し、提出書類のチェックを怠った弁護士。やはり信用できません。「大丈夫。絶対に勝てる。」と言ったのは単なる営業トークだったような気がしてなりません。
【補足】
これまで、弁護士は「証拠になりそうなものは何でも出せ」と言っておきながら、証拠番号を間違える、作成日を間違える、主張することと証拠が一致しない、同じ証拠を2回も提出する、誤字が多い、等私から見ても事務能力に欠けると思えます。最後の確認をしていないのではないかとさえ思えてきます。夫側の弁護士、裁判所からもそのたびに指摘を受けましたが、「大したことじゃない」と言っていました。
更に、弁護士は裁判を有利にするために面会交流をするように言ってきました。「裁判が確定すれば夫からの要求は無視すれば良い。」との言葉に私はしぶしぶ同意し、面会交流を受け入れました。子供は、最初私に纏わりついていましたが、私が退室すると父親と楽しそうに遊んでいたということです。私がこんなにつらい思いをして、わが身を削ってまでこの子を育てようとしているのに・・・と思うと二度と面会交流などしたくないと思います。
すでに100万円以上弁護士費用が掛かっていますので、いまさら変更するのもお金の問題があります。弁護士はまだ懲戒請求されたことはないようです。これでも弁護士のアドバイス通り裁判が確定するまでは続けたほうが良いでしょうか?
【お礼・補足等を読んで】
○面会交流を許しなさいという弁護士のアドバイスになお従うべきか?
→必ず従ってください。質問者様が直面する苛酷な事態を少しでも緩和するためにはそうされるのが賢明です。
一審で質問者様は子の引き渡しを命じられています。抗告審でこれが覆らない限り、子は引き渡すしかなくなります。拒んでも、強制執行(執行官が来て取り上げられてしまいます。泣いても喚いても止められません。)を受けるだけです。仮にそうなると、その後は、質問者様が夫の協力を得て子と面会交流をさせてもらう立場になってしまいます。その時、スムーズな面会交流を実現するためには、質問者様も夫の面会交流権だけは尊重していたという実績を作っておかないととてもまずいということは質問者様は既に気づかれているはずです。
○「私はしぶしぶ同意し、面会交流を受け入れました。子供は、最初私 に纏わりついていましたが、私が退室すると父親と楽しそうに遊んでい たということです。私がこんなにつらい思いをして、わが身を削ってま でこの子を育てようとしているのに・・・と思うと二度と面会交流など したくないと思います」
→お気持ちは痛いほどわかりますが、お子さんにとっては大事なお父さんなんだから・・・・・。
○弁護士への懲戒請求について、質問者様が書かれていうような理由で懲戒申し立てをされても、懲戒が認められる可能性は極めて小さいと思います。むしろ、上記の子の引き渡しとかその後の面会交流の実現といった本当にしんどい局面で、質問者様に寄り添ってくれる弁護士を失うのは非常に危険なことです。
○「母親が子の連れ去ること」について、私の考え方をまとめておきます。
妻が夫の暴力等から身を守るために子を連れて待避すること自体はなかなか非難できません。しかし、置き手紙等でその後話し合いの手順を告知するとか、弁護士とかを交渉窓口とすることを告知するとか、直ちに裁判所の調停とかを使って離婚等の話し合いを開始するとか、そして一番大切なことは夫と子との面会交流の実現に十分配慮する姿勢を示して、夫側に無用のストレスを与えないことが肝要です。その手順を怠らなければ、女性側が裁判所で幼い子の監護権を失うことは起こりにくいと思います。女性が頑なに面会拒絶を拒むことが、女性に惨憺たる悲劇を呼び寄せる大きな原因になります。弁護士が面会交流を強くアドバイスしたのは賢明な選択です。残念だったのは、面会交流を実現したときには既に手遅れだったのでしょう。
【お礼】
回答ありがとうございます。
皆さんの言葉を信じて、もう少し頑張って行こうかと思いました。
ですが、今日どうしても我慢ならないことがありました。
夫が提出してきた婚費調停の資料が家に届かず、調停の場で渡されていない書類があることが分かりました。最初は夫側の提出が遅いと言っていたのですが、弁護士が受け取っておきながら、私に渡し忘れたようなのです。同じものが2つ送られてきたので、おかしいと思いました。
それともう一つとんでもないことがありました。まだ2審の最中なのに、私に相談なく「負けた場合、任意で子どもを引き渡す」と交渉していたようです。最高裁もあるのに。弁護士は事後承諾で足りると思っていたようです。
最近子どもが夫と同じようなしぐさをすることがあり、夫の影がちらつき、ぞっとします。夫の影をすべて消したくなります。
「面会交流をやれば絶対勝てる」とも言っていたのに、子供は夫になつくし、納得いきません。
更に監護補助者で有利になるようにと、実家に戻ることを強く勧められました。気難しい父親、口うるさい小姑、ただオロオロするばかりの母親、この家族から逃げたかったのに・・・・・ これも大きなストレスです。
ホームページで「人権派弁護士、女性の味方」を謳っているのに。こんなにひどいことばかり強要するなんて、寄り添ってくれるどころか裏切られた気分です。
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