離婚調停について
Q
有責配偶者の夫から同居中に突然、離婚調停の申立てが届きました。
第一回目で離婚の意志はないことを調停に伝えました。
夫側は弁護士一人の出席でした。
夫の不貞は一昨年でその不貞により相手側に慰謝料請求し、
夫の求償権を相殺して裁判上の和解をしました。
こういう経緯で別居もしていないのに夫の方は焦っています。
おそらくまだ相手側と通じていると私は思っています。
相手側の弁護士はこういう経緯を知っても夫に離婚できると持ちかけたようです。
一回目の調停では調停員が私の準備したものを見て弁護士に取り下げを進言したようですが
夫に聞くとこのまま弁護士に頼んで続けるんだと息巻いています。
離婚の理由には性格の不一致、補充書には事実出ないことや
また何の問題もないことをデフォルメしたり、1000倍ぐらい大げさに書かれていて辟易しました。
私はいろいろ主張することなど準備物を万全にしていたのですが
調停員さんは不貞事実に興味を持ったようでそればかり聞いてきました。
その他ものも今回は入りませんと言われました。本人確認だけでした。
それでもやはり第二回目の期日は決められていて弁護士のみの出席だというので
欠席しようかと思っています。
このままだと離婚裁判に持っていかれるのでしょうか?
相手のねらいは何でしょうか?
なんの罪もないのにこんなことをされてまた裁判になると思うと
費用や時間などとても心が重いです。
一度訴訟を経験しているのでだいたいの流れなどはわかりますが
裁判までするという既成事実を突きつけられ離婚に持っていかれることがありますか?
私は何の落ち度もない思っています。
これから気をつけることなどアドバイスがありましたら教えてください。
夫は最初から離婚調停するつもりだったようで結審から
生活中の私のボロを画像などで撮りためていたようです。
家事の至らないところなどだと思います。
また不倫の調査の時につかたGPSなど私がいない時に机をひっくり返されていたり
PCをそのままデータを取ったりされていたみたいです。
最後になりましたが離婚する気持ちは一切ありません。
こんな形で離婚調停や離婚裁判で切り捨てられては子供に対して今まで頑張ってきた
母としての15年間に泥を塗られてしまいます。
真っ当なものが報われる社会だと信じたいです
よろしくお願いします。
A
○欠席しようかと思っています
→欠席はすべきではありません。裁判所(調停委員を含む)を味方につけながら闘うというのが基本です。
○このままだと離婚裁判に持っていかれるのでしょうか? 相手のねらいは何でしょうか?
→離婚裁判では、調停前置主義といって、原則として家事調停が不調にならないと、離婚裁判には進めません。夫側の弁護士は、離婚裁判で勝負するしかないと判断して、不成立になることを見越して事を進めていると見ます。
○なんの罪もないのにこんなことをされてまた裁判になると思うと費用や時間などとても心が重いです。
→確かに、訴訟には費用と時間と労力(精神的な煩わしさも含めて)がかかります。そして、その現実を突きつけることで、「絶対に離婚に応じないぞ」と言っている妻の決意をくじくことができる場合があります。
離婚の調停や裁判を一方でしながら、同じ屋根の下で顔を合わせて生活する気まずさや緊張感はかなりのものですから、「そこまで離婚したいのなら条件次第では応じてやってもいいや。」という方向に心が傾きがちです。
質問者様が「欠席しようかと思っています」と書かれているのは、その兆候かもしれません。
○裁判までするという既成事実を突きつけられ離婚に持っていかれることがありますか?
→ 私が夫側の弁護士だと、夫に次のようなアドバイスをするでしょう。
「現在の家庭裁判所では破綻主義が採られています。したがって、完全に夫婦関係が破綻したと認定できれば、有責配偶者である夫からの離婚請求も認められることになります。破綻を確実に認定してもらうには最低5~10年の別居が必要です(判例の大勢は10年ですが、民法改正案では5年とされています。私の経験では8年で認めてもらえました)。家庭内別居では不十分です。夫に家を出られて、婚姻費用だけ払いながらこういった期間別居をされると、妻は離婚を認容する裁判を避けがたくなります。苛酷条項といって、未成年者がいる場合などはそれでも離婚を認めないという判断もありうるのだけれど、あなたのお子さんは15歳だから、子供が成人に達し、別居期間が5年を超える5年後が最初の勝負時期になりますね。それでダメなら10年後に再度裁判を起こせば離婚はできるでしょうね。現時点で裁判を起こしても負けるでしょうが、断固とした離婚意思を突きつけることで、妻が折れて条件闘争になって和解離婚が成立することもあるでしょう。5年後、10年後を見据えて、ここはダメ元で裁判までやっておくというのもありです。」
弁護士ってずいぶんと酷いことを言いますね。夫側の弁護士もだいたい同じようなことを考えているのではないでしょうか。しかし、これが質問者様の置かれた現実だということはクールに見据えておいてください。また、夫側だって決して楽じゃないということもわかりますよね。夫側が別居に踏み切れるかどうかが重大な分岐点です。
○こういう問題には正解なんてものはありません。質問者様が色々と思い悩みながら、ご自身で選ばなければなりません。また、やり直しをしたいのであれば、「私は何の落ち度もない思っています」なんてこと言ってちゃだめです。夫にもう一度質問者様が本来もっている魅力に気づかせるにはどうすべきかを真剣に考える必要があります。
○証拠物等を夫に奪われたり、変な録音録画をされないように気を付けてください。
○質問者様も弁護士を依頼されると、色んなことが相談できますから、ずいぶん楽になると思います。法テラスの利用をご検討ください。
○ではお大事に。
【お礼】
早朝からお応えくださりありがとうございます。
訴訟が終わってホッとしたのもつかの間 求償権分を助けた夫から離婚調停という仕打ちが待っていたは、、、。
不倫相手の慰謝料額を下げただけだっとはずいぶんおめでたかったなと思います。
結審後1年余り経ちますので、おそらく調停の機会を狙って 私が油断していた間に沢山の捏造証拠をもう用意していると思います。
前回の調停前に以前お世話になった先生に相談したら、夫がすべて勝手にしたことなので、一回目でしっかりと自分の考えを話して根拠となるものを見せて、これは調停に値する案件ではないと主張しなさいと言われました。
相手側は担当弁護士でなく調停員の質問にも応えられなかったそうで調停員さんも首をかしげていました。
こちらに落ち度はないと思っていますが、へんな録画録音ってどんなものですか?怖いです。
【お礼を読んで】
○大変しんどい精神状態だと思います。自分を責める必要はないのですが、質問者様の真意が家庭を守ることにあるとすると、心置きなく夫を攻撃し、高額な慰謝料を請求するという選択肢はありません。
○「こちらに落ち度はないと思っていますが、へんな録画録音ってどんなものですか?」
→ご不安を与えてごめんなさい。離婚原因というものは裁判の中で内容が変化することがあります。自宅で夫が夫婦喧嘩を挑発してくる場合があります。その際、質問者様がつい興奮して乱暴な発言、特に夫を口汚く侮辱をし、それが録音されてしまうと、それに合わせた新たな主張が組み立てられると思います。夫は容赦なくあなたの性格を攻撃し、それはある程度破壊力を持つかもしれません。原告にとっての立証テーマは、「夫婦関係の破綻」だということをくれぐれも忘れないでください。あまりにも質問者様の乱暴な発言が録音された場合は、裁判所はそこに記録された言動を証拠にして「夫婦関係の破綻」を認定できる場合があります。
やはり同じ屋根の下で暮らしながら離婚の調停・離婚をするということは、リスクがあることを認識しておく必要があるでしょう。昼間の裁判所の興奮を引きずったまま夫婦が同じ家に帰ることには一般的には戸惑いを感じます。くれぐれも、十分に用心されることと、必要以上に夫を刺激しないようにしてください。
○質問文とお礼の中の「相手側」「相手方」の使い方が少しわかりにくいのです。
先行する甲調停(申立人:質問者様、相手方:夫の不倫相手の女性、代理人はA弁護士)と現在の乙調停(申立人:夫、代理人はB弁護士、相手方:質問者様)があり、A弁護士とB弁護士は別人と理解してよろしいでしょうか。
○「最後になりましたが離婚する気持ちは一切ありません こんな形で離婚調停や離婚裁判で切り捨てられては子供に対して今まで頑張ってきた 母としての15年間に泥を塗られてしまいます 真っ当なものが報われる社会だと信じたいです」
→私もそのように信じたいとは思いますが、ままならぬことが多いのが社会の実情かと思います。あまり大上段に構えると、しなやかな対応が不可能になり余計にしんどくなります。現在の社会では、結婚するカップルの3組に1組は離婚するのですから、「そのくらいのことはあるわ。浮気者の夫が浮気したくらいのことで15年間家庭を守り、子供をりっぱに育ててきた私の母としてのプライドに、髪の毛ほどの傷もつけられないわ。」と達観し、肩の力を抜いて対処された方が楽ですよ。
○ではお大事に。
【お礼2】
再びの回答をありがとうございます。
ご指摘の通り家庭を守ることのみで慰謝料のことは考えていません。
家庭=まず子供の将来を考えています。尋常でない夫ですが子供や私にとっては 不倫相手に狂うまでは(女性関係はだらしない)今まで生活を支えてくれたので感謝しています。
子供達には夫婦して愛情を注いできているので順調に育っていてその環境を変えてしまうことが一番の懸案事項です。
>乱暴な発言が録音された場合は、裁判所はそこに記録された言動を証拠にして「夫婦関係の破綻」を認定できる場合があります。
乱暴な発言はしたことないですが、録音はしてる気配でした。調停申立のことを抗議した時に何度もトイレなどに離席していて不思議でした。おそらくICの用意やら確認だったのだと思います。
>質問文とお礼の中の「相手側」「相手方」の使い方が少しわかりにくいのです。
離婚調停を申立人は夫です。私は申立られた側です。
夫が代理人として弁護士に依頼 調停はその弁護士が進めています。
夫は依頼して出席していません。
アドバイスありがとうございます。
肩の力を抜いて頑張りたいところですが、前回の訴訟が終わったところに味方だと信じていた夫からのカウンターパンチはさすがにこたえました。
不倫発覚時から訴訟中盤までの地獄のような夫からの揺さぶりや暴力、モラハラに耐えぬきここ数年は夫の意識は不倫相手もにしか関心がなく、私は父親の役割も果たしてきたので正直 体力も気力も失い倒れる寸前です。結審後は穏やかでしたがここ数週間は夫が優位に立って私達の生活を脅かしています。
冷静に自分は夫に対して何か悪いことをしたのかと過去においていくら考えても何も思いつきません。仕事でほとんど家にいない夫に代わり子育て、家事、雑用等不満もなくやって来ました。子供達も何の問題もなく育ててきました。
家事も怠ったこともありません。それは夫が一番よく知ってるはずなのに悲しすぎます。
一番無念なのは妻として見切ったことで否定され子供たちもそう思われることが辛いです。
経済力のあるのは夫です。これは家庭内のパワハラそのものです。
夫は破壊する側にたっているのでなんの遠慮もありません。
厳しい闘いですがこれも私の運命だと思い受け入れて守りきりたいと思います。
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