国籍の定義についてですが、
Q
近いうちに日本からアメリカに何十年か居住することになるかもしれませんが、自分の日本国籍はアメリカで何十年経っても、いつまでもずっと日本国籍のままでいられますか?
A
○結論
アメリカへの帰化(自分の志望でアメリカ国籍を取得する行為)をしない限り、何十年住んでいても、質問者様は「アメリカ在住が長い外国人(日本人)」でしかありません。
アメリカに帰化すると、質問者様はアメリカ国籍を取得し、そして、日本国の国籍法11条(日本国民は、自己の志望によつて外国の国籍を取得したときは、日本の国籍を失う )により自動的に日本国籍を喪失することになります。
短い法律ですから、条文をじっくり眺めてくだされば、いろいろなことが見えてくると思います。
○現在、国籍法は出生地主義または 血統主義 のいずれか、または両方の組み合わせを基礎として制定されています。出生地主義とは領土内で生まれた子供は国籍を得るとする考え方であり、 米国、 カナダ、 アルゼンチン、 ブラジル、 メキシコ、 フランス( 海外の領土を含む)などがこの主義をとっています。血統主義 は父または母のいずれかがその国の市民権(国籍)を得ていることが、子供がその国の国籍を取得できるかどうかの要件とされます。 日本、 イスラエル、 スイス などがそのような考え方をとっています。
移民が集まってできた国は、その国の中で生まれた者に国籍を与える出生地主義になっています。
○したがって、質問者様が自分からアメリカへの帰化手続きをし、アメリカ国籍法により帰化が認められない限り、質問者様がアメリカ国籍を取得することはないのですが、質問者様の子がアメリカ国内で出生すると、子はアメリカ国籍と日本国籍の二重国籍となり、国籍の選択をしなければなりません(第十四条 外国の国籍を有する日本国民は、外国及び日本の国籍を有することとなつた時が二十歳に達する以前であるときは二十二歳に達するまでに、その時が二十歳に達した後であるときはその時から二年以内に、いずれかの国籍を選択しなければならない )。
参考URL: http://www.moj.go.jp/MINJI/kokusekiho.html
■このQ&Aは、的場が、「bengofuji」のペンネームで「@nifty教えて広場」に回答した記事を、個人的にコレクションしているものです。また、質問部分については、長いすぎるものや質問者を特定する手がかりになりそうな記載は適宜短縮等しております。
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