認知調停について
Q 現在臨月の妊婦です。
お腹の子の父親は妊娠3ヵ月のとき連絡がとれなくなり、共通の知り合いから聞いた話だと責任を取りたくないと言ってたそうです。
連絡が取れなくなった時から弁護士を立てて話し合いをしてきましたが、まとまらず弁護士さんに調停を立てた方がいいと言われました。
しかし調停を立てるとお腹の子のDNA鑑定をしないといけないと聞きました。
私の心境とすれば相手の子であることは間違いないのですが、DNA鑑定をしてまで認めさせるほどの相手なのか。
さんざんひどい目に会わされたのに、戸籍に相手の名前が載るのが正直嫌です。
また私の知り合いで未婚で出産した方からDNA鑑定をしたことで、その子供さん(現在14歳)がその事実を知り、父親には望まれてなかったんだと言うことがわかり不登校になってしまったそうです。
その話を聞いてDNA鑑定は将来の子供の精神的なことを考えてしたくないのですが、認知調停をすると必ずDNA鑑定もしなければいけませんか?
再度ご回答よろしくお願いいたします。
A
○将来のお子さんの受け止め方とかについては、人それぞれでしょうから、ここでは度外視します。昨今では、認知調停を申し立てた場合にDNA鑑定は必須と考えてください。
○男性に認知を求める最大のメリットは養育費請求です。資産収入がなく、子供に対して責任ある対応を期待できないような性質の男性だと、認知請求をする意味は少ないかもしれません。
○お腹の子のDNA鑑定まではしたくないとのことですが、羊水等の検査までしなくても、出産されてから調べればいいと思います。口の中を綿棒でなでるだけですから、子供も嫌がりません。
実際に認知調停を起こすのは出産後になりましょうから、そんなに心配されることはないように思います。
○むしろ一番の困難は、男性がDNA検査に協力してくれない場合に生じます。認知調停では、男性を呼び出して、調停委員がDNA検査に応じるよう説得することがメインになります。
DNA検査で父親であることが証明された場合は、男性がいくら認知を拒んでも、審判で強制認知ということになってしまいます。
○余談ですが、私の苦い経験を紹介します。女性が「この男性が父親に間違いありません」といわれていた男性に協力してもらってDNA鑑定したところ「父である確率は0パーセント」という結果になってしまって驚いたことがあります。しかし、女性から「実はもう一人父親である可能性のある男性がいて、どちらかには間違いないのです」と言われて、そちらにDNA鑑定をお願いしたところ、99.99999パーセント父親に間違いということになって、胸をなでおろしました。母親は腹を痛めていますから、母親であることは間違いないわけですが、誰の種かということは、当の女性にもわからないことがあるのだと思い知らされたのです。そんなこと当たり前じゃん。と言われそうですが、女の人にはわかっているものと思い込んでいたものですから。いやいや人生は奥深いものですな。
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