特有財産

■質問

特有財産について

配偶者と協議離婚を考えていますが、マンションのローン返済で
私の親から４００万円援助を受けていて、来年に一括返済するときの
準備金としていました。
ところが、配偶者側は共有財産だから半分を分与すべきと主張しています。
弁護士に相談したら、私の特有財産だから分与には当たらない。
といいます。（民法７６２条）
どうしたらいいのでしょうか？

■回答

あなたの弁護士さんのおっしゃるとおりです。特有財産と考えられます。
これだけ申し上げて終わったのではいかにも愛想がないので、少し一般的な説明をしておきましょう。
財産分与にあたっては、夫婦の財産を特有財産と夫婦共有財産の２つに分類します。特有財産とは主に、結婚前に取得した財産や結婚後でも親などから相続や贈与によって取得したものです。これらの財産は配偶者の内助の功、外助の功が関係してない財産だということはわかりますね。そして、２人の財産から特有財産を外した残りが夫婦共同財産になります。夫婦共同財産はどちらか一方の単独名義であってもかまいません
基本は夫婦共同財産(夫婦共同の負債を控除します)だけを「半分こ(５０パーセントずつ分ける)」することになります。
あなたの場合400万円は特有財産として扱われますが、その４００万円でローンを返してしまうと、ローンが無くなった不動産の４００万円分が特有財産として扱ってもらえるか微妙ですから、不用意に返済するのは考えものです。
あなたの弁護士さんは正確な判断をされていると思うので、信頼してよく相談なさってください。
よい結果が得られることをお祈りしています。

■このQ＆Aは、的場が、｢bengofuji｣のペンネームで｢@nifty教えて広場｣に回答した記事を、個人的にコレクションしているものです。また、質問部分については、長いすぎるものや質問者を特定する手がかりになりそうな記載は適宜短縮等しております。